配当日和

お金も私も働く、公務員の小さな自由計画

貯蓄型保険を解約した話——担当者に言われた3つの呪縛を乗り越えるまで

貯蓄型保険の解約を決めるまでの2週間と、担当者に言われた3つの言葉への答え。「過去の損は取り返せないが、未来の損は今日止められる」を軸に、実体験を正直に書きます。


— 過去の損は取り返せない。でも未来の損は今日止められる —


① 解約を決めるまで2週間かかった

「貯蓄型保険って解約した方がいいのかな」と思い始めてから、実際に解約するまで2週間かかりました。

その間、いろんな記事をあさりました。「解約はもったいない」という記事も、「絶対に解約すべき」という記事も、どちらもありました。どちらの言葉も、どこか自分事として腹落ちしない。

時間がかかった理由は、不安だったからだと思います。長年かけてきた保険を手放すことへの、漠然とした怖さ。「本当にこれでいいのか」という迷い。

ただ、腹落ちしてからは早かったです。

「保険は万が一の保障のため。増やすのは投資の仕事」——この考え方が自分の中でスッキリと整理できた瞬間に、決断は出ていました。


② 解約の手順は拍子抜けするほど簡単だった

実際にやってみると、手続きそのものは何ということもありませんでした。

手順はこれだけです。

  1. 保険会社のカスタマーサポートに電話する
  2. 「解約の手続きをしたい」と伝える
  3. 解約書類を郵送してもらう
  4. 書類に記入して返送する

以上です。

一点だけ、はっきり書いておきます。

担当者や保険代理店には連絡しないことをおすすめします。

担当者を通じて解約を申し出ると、ほぼ確実に引き止められます。「もう少し待ちましょう」「別のプランに変更しませんか」「今やめるのは本当にもったいないですよ」——そういう言葉が出てきます。

担当者に悪意があるわけではないと思います。でも、あなたの判断を揺さぶる言葉が出てくることは、ほぼ確実です。

カスタマーサポートへの直接連絡が、一番シンプルで早い方法です。


③ 担当者に言われた3つの呪縛

私自身、過去に担当者から言われた言葉があります。解約を検討するたびに、その言葉が頭をよぎりました。

呪縛① 「解約したら払った分より少ない額しか戻らない。損ですよ」

呪縛② 「もしもの時の備えは絶対に必要ですよ」

呪縛③ 「投資は危険です。保険なら確実に増えますよ」

この3つです。どれも、一見すると正しそうに聞こえます。だから怖くなって、踏み出せなくなる。

でも、一つひとつ落ち着いて考えると、答えは出てきます。


④ 3つの呪縛への答え

呪縛①への答え:「でも未来の損は今日止められる」

「解約すると損する」——これは事実です。否定しません。

貯蓄型保険は、契約した時点で販売手数料や保険会社のコストが大部分を占めています。長く続ければ続けるほどそのコストが薄まっていき、解約返戻金が払込保険料を上回るのは、多くの場合10年以上先の話です。

私は6年で解約しました。しっかり減っていました。数十万円単位の元本割れでした。

正直、悔しかったです。

でも、こう考えました。

過去の損は、もう取り返せない。でも未来の損は、今日止められる。

「損してるから解約できない」という考え方は、これからも毎月の保険料を損し続けることを意味します。「解約は間違いを認めること」と思うかもしれませんが、間違いを認めて手を止めることは、恥ずかしいことでも何でもありません。正直な判断だと、今は思っています。

呪縛②への答え:保険の役割を分けて考える

「もしもの時の備え」は確かに必要です。この点は担当者の言う通りです。

ただ、「貯蓄型保険」でなければ備えられない、というのは別の話です。

私がやったことはこうです。

  • 貯蓄型生命保険・個人年金保険 → 解約
  • 純粋な保障型の掛け捨て生命保険 → 新たに加入

掛け捨て生命保険は、保障だけに特化しているので保険料が安い。遺族年金で家族が生活できる分を計算して、足りない分だけを補う形で最低限に加入しました。

「万が一の備え」と「増やす」は、別の道具で考える——これが整理できれば、貯蓄型保険の必要性はなくなります。

呪縛③への答え:「確実に増える」は正確ではない

「保険なら確実に増えますよ」という言葉は、正確ではありません。

正確に言うと、「長期継続すれば払込総額を上回ることがある。ただし途中解約すれば、ほぼ確実に減る」です。

私が6年で解約したとき、しっかり減っていた——それがその証拠です。

一方で、インデックス投資信託はどうでしょうか。15年以上の長期投資を前提にした場合、歴史上マイナスになった例はほとんどありません。もちろん過去のデータであり未来を保証するものではありませんが、同じ「長期」という条件で比べたとき、どちらが資産を育てやすいかは明らかです。

「危険なのはどちらか」という問いへの答えも、冷静に考えれば見えてくると思います。


⑤ 解約して浮いたお金の行き先

貯蓄型保険と個人年金保険を解約した結果、夫婦合計で月5万円近くが浮きました

全額、投資資金に回しています。

保険を見直したことで月6万円の投資資金を作った話の詳細はこちら → 月6万円の投資資金を作った方法


貯蓄型保険を解約する、という判断は簡単ではありませんでした。加入したこと自体を責める必要はないと思っています。当時は当時なりの判断があったはずだから。

でも、気づいたなら動く。

過去の損は取り返せない。未来の損は、今日止められる。



「解約したら損する」は本当のことです。でも「解約しなければもっと損する」も、本当のことでした。どちらの損が大きいかを、冷静に比べてみてください。